【現役ジムスタッフ告白】今だから言える!私の「失敗談」。。舞台裏の学びと気づき

40代

はじめに:「失敗」から学ぶ、ジムスタッフのリアル

こんにちは!フィットネスクラブでスタッフとして働いているフィットネスライフ(以下:FL)と申します。トレーニング指導のサポートや、会員様の様々なご相談に乗らせていただく中で、日々多くの学びがあります。

「失敗談」というとネガティブに聞こえるかもしれませんが、この記事では、単に「こんな失敗をしました」という話をするのではなく、うまくいかなかった経験や、ヒヤリとした瞬間から、何を学び、どう成長に繋げてきたか、という「学びのプロセス」に焦点を当ててお話ししたいと思います。いわば、私の、そして多くのジムスタッフが経験するであろう「成長の記録」の一部です。

完璧に見えるスタッフも、裏では色々な経験をしているんだな、と少しでも親近感を持っていただけたり、あるいは、これからジムで運動を始める方や、スタッフを目指す方にとって、何かのヒントになったりすれば嬉しいです。春(※執筆時2025年4月)は、新しい挑戦と共に、過去の経験を振り返り、成長を実感する良い機会でもありますね。

1. 新人時代の「洗礼」? 誰もが通る(かもしれない)挑戦の日々

どんな仕事にも「新人時代」があります。ジムスタッフも例外ではありません。今でこそ、会員様にスムーズにご案内できるようになりましたが、最初は戸惑いの連続でした。

挑戦1:マシンの名前と使い方が覚えられない!

ジムには本当にたくさんの種類のマシンがあります。それぞれ名前も違えば、調整方法も、効果のある部位も異なります。研修で教わっても、いざ会員様に「このマシンは?」と聞かれると、頭が真っ白に…。「えーっと、これはですね…」としどろもどろになった経験は、一度や二度ではありません。冷や汗をかきながら、必死でマニュアルを確認したり、先輩スタッフに助けを求めたり。あの頃の「失敗」があったからこそ、今、自信を持ってご案内できるようになったのだと思います。
【学び】→ 分からないことは正直に伝え、確認する。反復練習と経験が自信に繋がる。

挑戦2:「ベテラン会員様」からの鋭い質問にタジタジ…

長年ジムに通われている会員様の中には、私たちスタッフよりもトレーニング知識が豊富な方もいらっしゃいます。新人時代、そうした方から専門的な質問を受け、「すみません、勉強不足で…」と答えられなかった時の悔しさ。自分の知識不足を痛感し、もっと学ばなければと強く思わされました。
【学び】→ 常に学び続ける姿勢が不可欠。経験豊富な会員様からも学ぶことは多い。

挑戦3:良かれと思ってした声かけが、実は…

トレーニングに集中されている方に「フォーム、素晴らしいですね!」と声をかけたら、逆に集中を妨げてしまった。あるいは、少しキツそうな方を見て「大丈夫ですか?」と声をかけたら、「放っておいてほしい」というオーラを感じてしまった…。相手の状況や性格に合わせた声かけのタイミングや内容は、本当に難しいものです。最初は空回りすることも多々ありました。
【学び】→ 相手の状況をよく観察する。声かけは一歩引いて、タイミングを見極めることも大切。

新人時代のこうした小さな「失敗」の積み重ねが、今の自分の土台を作ってくれていると感じています。

2. 言葉の難しさ… コミュニケーションでの試行錯誤

ジムスタッフの仕事は、会員様とのコミュニケーションが非常に重要です。しかし、言葉は時に難しく、意図した通りに伝わらなかったり、誤解を生んでしまったりすることもあります。

試行錯誤1:「伝わる」説明の難しさ

トレーニングのフォームやマシンの使い方を説明する際、専門用語を使いすぎてしまったり、逆に感覚的な表現ばかりで分かりにくくなってしまったり。相手の知識レベルや理解度に合わせて、言葉を選び、表現を変える必要性を痛感しました。「なるほど!」と相手の表情が明るくなった時、ようやく「伝わった」と実感できます。
【学び】→ 専門用語は噛み砕く。例え話やジェスチャーも活用。相手の反応を見ながら説明を調整する。

試行錯誤2:本当のニーズを引き出す「傾聴」

「痩せたいんです」という一言の裏にも、「健康的に痩せたい」「夏までに〇kg」「お腹周りを特に」など、様々な具体的な想いが隠されています。最初の頃は、表面的な言葉だけを受け取って、一般的なアドバイスしかできなかったことも。相手が本当に求めていること、言葉にしていない想いを引き出すためには、まずじっくりと耳を傾ける「傾聴」の姿勢が何より大切だと学びました。
【学び】→ まずは最後まで聞く。相槌や質問で、相手が話しやすい雰囲気を作る。

試行錯誤3:モチベーションを高める言葉選び

会員様のやる気を引き出すための声かけも、簡単なようで奥が深いものです。ストイックな言葉が響く方もいれば、優しい励ましが力になる方もいます。「頑張りましょう!」という一言が、プレッシャーになってしまうことも。その方の性格やその日のコンディションを見極めながら、最適な言葉を探す…これは今でも常に試行錯誤しています。
【学び】→ 一人ひとりに合わせた言葉を選ぶ。結果だけでなくプロセスも承認する。

コミュニケーションにおける「失敗」は、相手への理解を深め、より良い関係性を築くための貴重な機会を与えてくれると感じています。

3. 「良かれと思って」が空回り? 指導における反省と改善

会員様の目標達成をサポートしたい、という想いが強いあまり、時にそれが空回りしてしまった経験もあります。

反省1:熱意が「押し付け」になってしまったかも…

「この方はもっとできるはず!」とその方のポテンシャルを信じるあまり、少しレベルの高いトレーニングや、厳しい目標設定を提案してしまったこと。結果的に、それがプレッシャーとなり、ジムから足が遠のいてしまった…というケースを後から知った時の後悔。相手のペースや「楽しむ」という気持ちを尊重することの大切さを学びました。
【学び】→ 相手の意欲やペースを最優先する。提案はしても、決定は本人に委ねる。

反省2:フォームへのこだわりが強すぎて…

正しいフォームは確かに重要です。しかし、あまりに細かく指摘しすぎると、会員様は動きが窮屈になったり、トレーニング自体が嫌になってしまったりすることも。特に初心者の方には、まずは「動くことの楽しさ」を感じてもらうことが大切。完璧なフォームを求めるあまり、その楽しさを奪ってはいけない、と反省したことがあります。
【学び】→ 安全に関わるポイントはしっかり伝える。それ以外は、まずは楽しく動けることを重視し、徐々に修正していく。

反省3:マニュアル通りの対応しかできなかった

「腰痛がある」という方に、マニュアル通り「このマシンは避けてください」としか言えなかった。でも、本当はその方の状態に合わせて、他の安全なトレーニングやストレッチを提案できたかもしれない…。知識や引き出しの少なさから、画一的な対応しかできなかった自分を反省し、もっと個別に対応できるスキルを身につけようと決意した経験です。
【学び】→ マニュアルは基本。しかし、常に個別性を考え、応用できる知識とスキルを磨く。

指導における試行錯誤は、会員様一人ひとりと真剣に向き合うからこそ生まれるもの。失敗から学び、より良いサポートができるよう、日々アップデートを続けています。

4. 会員様の姿から学ぶ「もったいない!」と、私たちができること

これはスタッフの「失敗談」とは少し違いますが、会員様のトレーニングを見ていて、「あぁ、もったいないなぁ」「こうすればもっと効果が出るのに」と感じる場面から、私たちスタッフが学ぶことも多くあります。(決して批判的な意味ではありません!)

  • 事例1:いつも同じメニュー、同じ負荷
    • もったいない点: 体が慣れてしまい、効果が停滞しがち。他の筋肉を鍛えるチャンスも逃しているかも。
    • スタッフの学び/できること: 新しいマシンの提案、負荷や回数の見直しのアドバイス、違うプログラムへの参加を勧めるなど、変化を促すきっかけを作る。
  • 事例2:有酸素運動ばかりで筋トレをしない(またはその逆)
    • もったいない点: ダイエット目的なら筋トレでの代謝アップが効果的。筋力アップ目的なら有酸素での心肺機能向上も重要。バランスが大切。
    • スタッフの学び/できること: バランスの取れたトレーニングの重要性を伝え、敬遠している方の運動への抵抗感を和らげるような簡単な種目から提案する。
  • 事例3:明らかに軽すぎる負荷、または重すぎる負荷でのトレーニング
    • もったいない点: 軽すぎると効果が出にくい。重すぎるとフォームが崩れてケガのリスクが高まる。
    • スタッフの学び/できること: その方の目標を確認した上で、適切な負荷設定の目安をアドバイスする。フォームをチェックし、安全で効果的な範囲を提案する。
  • 事例4:ウォーミングアップやクールダウンを省略してしまう
    • もったいない点: ケガのリスクを高め、疲労回復を妨げる。
    • スタッフの学び/できること: その重要性を改めて伝え、簡単でも効果的なストレッチなどを紹介する。ストレッチエリアの利用を促す。

会員様の姿から「もっとこうすれば良くなるのに」と感じることは、私たち自身の知識や伝え方を見直す良い機会になります。どうすれば、会員様がより安全に、効果的に、そして楽しく運動を続けられるか? そのヒントは、日々のフロアの中にたくさん転がっているのです。

5. 失敗から生まれた、私のプロとしての「こだわり」

これまでの様々な経験、時に「失敗」と感じた経験を通して、私の中でジムスタッフとして働く上での「こだわり」のようなものが生まれてきました。

  • 「安全」は何よりも優先する: 少しでも危ないと感じるフォームやマシンの使い方を見かけたら、必ずお声がけするようにしています。楽しさや効果よりも、まず安全であること。これが大前提です。
  • 「聞く」ことから始める: すぐにアドバイスをするのではなく、まず相手の話をしっかり聞く。相手が何を求めているのか、どんなことに困っているのかを理解することを大切にしています。
  • 「分かりやすさ」を追求する: 専門用語を避け、具体的な例えを使ったり、実際に動きを見せたりしながら、誰にでも理解できるよう、伝え方を工夫し続けること。
  • 「できた!」を一緒に喜ぶ: 会員様の小さな進歩や達成を見逃さず、一緒に喜び、次へのモチベーションに繋がるような声かけを心がけています。
  • 学び続ける姿勢を忘れない: トレーニングや健康に関する知識は常に進化しています。研修に参加したり、資格を取得したり、最新情報を学んだりすることを怠らないようにしています。

これらの「こだわり」は、過去のうまくいかなかった経験への反省から生まれたものばかりです。「失敗」は、より良いサービスを提供するための、なくてはならない原動力なのかもしれません。

おわりに:「失敗」を乗り越えて、私たちはここにいます

今回は、「失敗談」というキーワードを元に、ジムスタッフの仕事の裏側にある挑戦や学びについてお話しさせていただきました。もしかしたら、少し生々しい部分もあったかもしれません。

私たちが日々、笑顔で皆さんと接することができるのは、こうした経験を乗り越え、プロフェッショナルとして成長しようと努力し続けているから…と言ったら、少し格好つけすぎでしょうか。

でも、一つ確かなことは、私たちは皆、会員様一人ひとりの「健康になりたい」「理想の体になりたい」「楽しく運動したい」という想いを、心から応援しているということです。その想いに応えるために、時には悩み、試行錯誤しながらも、全力でサポートさせていただきたいと思っています。

この記事が、ジムスタッフという存在を、少しだけ身近に感じていただくきっかけになれば幸いです。そして、ジムで何か困ったこと、聞いてみたいことがあれば、私たちの「失敗」から得た経験も活かせるかもしれませんので、ぜひ気軽に声をかけてください。

皆さんとジムでお会いできることを、そして皆さんの目標達成をサポートできることを楽しみにしています。

(現役ジムスタッフ FLより)

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